観|【中国特集】情熱大陸中国へ

大自然と歴史に触れ、感動が覚醒する

昔ながらの姿を色濃く残しながら、一方ではおしゃれな都会派が顔をのぞかせる。そんなレトロモダンが香る街、上海。自然と文化遺産すべてのダイナミズムが訪問者を圧倒する。歴代の首都として栄華を極めた北京。2つの都市を中心に、観光スポットをご紹介しましょう。

北京

天安門

東城区にある城門。紫禁城の正門にあたる門で、楼上では毛沢東が中華人民共和国の建国宣言を行い、中華人民共和国の国章にもその姿が描かれるなど、この国の象徴のひとつとされています。

天安門広場

南北880m、東西500mと世界最大の広場で、天安門に隣接しています。広場には、北から人民英雄紀念碑、毛首席紀念堂、正陽門(前門)があり、広場の西には人民大会堂、東には中国国家博物館(旧・中国歴史博物館および中国革命博物館)があります。

故宮博物院

多くの歴史的遺物を所蔵・展示している博物館で、北京、台北、瀋陽の3か所にそれぞれあります。北京の故宮博物院は、もとの宮殿(紫禁城)で、敷地内には売店や軽食堂もあります。

人民大会堂

中華人民共和国の建国10周年を記念して、ボランティアの手によって、1958年から1959年にかけてわずか10ヶ月で建造されました。17万平方メートル以上の床面積で、300室を備えています。各会議場には中国の行政区分ゆかりの名前が付けられ、各地の風土にちなんだ装飾が施されています。

景山公園

明・清時代の皇帝の庭園となった山で、明代に紫禁城を作ったとき、堀を掘った時の残土で作られた「景山」を公園にしたもので、故宮博物院のすぐ北にあります。山頂の堂、万春亭からの故宮の眺望が素晴らしく、休日や夕方にはたくさんの人が集まり、民謡や歌謡曲を合唱することで知られています。

円明園

北京中心部から北西へ10kmほどの郊外海淀区にあり、広さは3.5平方キロメートルに及びます。清時代に築かれた離宮の遺構で、1988年に国の重点保護文化財に指定されました。愛国主義教育の象徴として、また観光資源として数多くの観光客が訪れています。

盧溝橋

北京の南西約15kmの盧溝河(現在の永定河)に架かる石造りのアーチ橋で、1192年に完成。全長は266.5mで、11個のアーチで構成されています。橋の欄干には獅子の彫刻がありそれぞれ異なる表情、姿をしている。かつてここを訪れたマルコポーロが『東方見聞録』の中で「世界中どこを探しても匹敵するものはないほど見事」と記したため、マルコポーロブリッジの異称があります。橋のたもとには乾隆帝の筆と伝えられる「盧溝暁月」の石碑があります。皇帝がここで月を見たといわれ、中秋の名月の夜には多くの市民が月見に訪れています。

郭沫若同志故居

日本への留学経験もある、中国の近代文学・歴史学の先駆者、郭沫若の旧宅です。政治家の家が密集する高級住宅地の什刹海地区にあります。

雍和宮

北京で最大かつ保存状態の最も良いチベット仏教ゲルク派の寺院で、南北に400メートル、面積は約6万6400平方メートルあります。漢、チベット、満州、モンゴル各民族の建築様式が融合し、独特の雰囲気をかもし出しています。

上海

上海博物館

1952年に旧租界の競馬場跡地に建設され、その後数回の移転が繰り返されましたが、1993年、人民広場に移転しました。紀元前18世紀の青銅器や調度品など、中国に関するさまざまなコレクションが展示されています。

上海科学技術館

浦東新区にある科学教育の展示館で、敷地面積は6.8万平方メートル。天地、生命、智慧、創造、未来を基本テーマにさまざまな展示物があります。立体映画展示場も備えています。2001年12月より正式に営業を開始しました。

大上海時代広場

戸湾区淮海中路93号にあるビルで、地上30階、地下3階、総建築面積は10.9万平方メートルあります。正門の外には1,600平方メートルの露天広場が設けられていて、大晦日にはここで年越しのカウントダウンが行われます。

上海動物園

虹橋国際空港の隣に位置する広い動物園。70ヘクタールの敷地に500種を越える動物が飼育されています。人気者のパンダの他、東北虎や揚子江ワニなど中国にしか生息していない貴重な動物も見ることができます。

豫園

明時代の庭園で、面積は約2万平方メートル。もとは四川省の役人であった潘允端が両親のために贈った庭園で、1559年から1577年の18年の歳月を費やして造営されました。装飾や様式は伝統的で、昔ながらの上海の姿を色濃く残しています。

水郷古鎮

長江の下流域にある江南地方には、水路を主な交通手段とし、両岸の家には専用の船着き場がある「水郷古鎮」と呼ばれる所がたくさんあります。ここでは炊事にも洗濯にも水路の水を使います。上海の中心部でも50年ほど前までは、このような水郷の暮らしが見られたといいます。今日では上海から車で約1時間半ほどのところにある周荘と朱家角で「東洋のベネツィア」といった情緒豊かな水郷の街並みに触れることができます。

多倫路

多倫路文化名人街は旧日本租界の虹口地区の四川路沿いににあります。1920年から30年代には魯迅、郭沫若などの知識人らが生活していた場所として知られています。1990年代後半から、歴史的な「文化名人街」として再建されました。近代的なビルの建築ラッシュの中で、現在も古い町並みが残っています。

外灘

黄浦江と蘇州河の合流点から南の金陵路までの中山東一路沿いの黄浦江西岸で、英語名はBund。租界時代の上海の中心地で、当時の建築物が多く残っています。また黄浦江の対岸には、上海の中でも最も目覚ましい発展を遂げている浦東新区の高層ビル群と、上海のシンボル的存在の東方明珠タワーが望めます。古い上海と新しい上海が一ヵ所に凝縮された外灘は上海一の観光スポットです。

東方明珠広播電視塔

浦東新区にある、高さ468mのテレビ塔。「上海テレビ塔」「オリエンタルパールタワー」とも呼ばれるこの塔は、アジアで最高、世界第3位の高さを誇ります。上海の街並を一望できる展望台が3ヵ所あります。

世界遺産

世界文化遺産の分布図

現在、世界文化遺産には世界中から851件が登録されています。そのうち、中国の世界遺産は33件で、イタリア(41件)、スペイン(40件)に次ぐ第3位となっています。世界で共有すべき、普遍的な価値ある存在と認められた素晴しい遺産を覗いて行きましょう。地図の番号をクリックすると世界遺産を詳しく見ることができます。
中国の世界文化遺産はコチラ >>

芸術

雑技

中国雑技の起源は古く、約2500年前にさかのぼります。新石器時代にはすでにその原形があったとも言われ、雑技をする人を描いた古代の壁画もあります。庶民の楽しみとして誕生した雑技は、周の時代には各国の王を楽しませる娯楽となり、漢の時代には「雑技」としてのスタイルが成立しました。 特に優れた芸人は国王や皇帝に召し抱えられ、より難度の高い技を磨くようになります。
雑技が最も目覚ましい発展を遂げたのは唐の時代で、宮廷に雑技芸人の養成所が設けられました。芸人はここで、さらに技術と芸術性を洗練するようになったのです。より高度なエンターテイメント性を求める皇帝の希望に応えて、驚異的な技や豊富な演目が生まれました。それが長い歴史の中で磨き続けられ、今日に受け継がれたのです。

中国雑技のアーティスト達は、類いまれな柔らかさと軽やかさ、そして力強さを併せ持つ技を見せてくれます。しかし、彼らは特別な身体能力を持って生まれたわけではなく、普通の人間です。彼らの身体能力は厳しい鍛錬で身につけたものです。中国雑技のアーティストを目指す場合、子どもの頃から雑技の専門学校や劇団に所属して、体を作りながら個々に合った技を稽古します。中国雑技の演目は豊富ですが、実は1人の演技者が訓練する演目は大抵1つだけ。しかし「1分の演技の陰に10年の鍛錬がある」と言われています。自分の体と可能性を信じて、厳しい稽古に耐え、地道な努力を重ねたアーティストだけが、喝采を浴びる栄光を手にするのです。

バレエやミュージカルなど舞台芸術とのコラボレーション、映画やテレビCMなどの映像芸術に取り入れられたり、世界的に有名なサーカスに中国雑技出身者がいたり…。中国雑技は世界中のアーティスト達に刺激を与え、注目を浴びています。非日常の異空間、幻想と夢の世界へと誘ってくれる中国雑技は、その迫力と見事な表現力で、今日も観る人を魅了しています。

京劇

京劇は中国最大の伝統的な演劇の1つで、2000年の歴史があります。清朝黄金時代の乾隆55年(1790年)高宗皇帝80歳の誕生祝いの行事として、中国の安徽省南部の伝統劇が演じられたのが始まりとする説のほか、諸説あります。

京劇のスタイルは大きく2つに分けられます。「武劇」は、アクロバティックな立ち回りや所作、踊りを楽しむダイナミックな舞台です。重厚ないかめしい衣装を身につけ、軽やかに弾んだり激しく踊ったりしながら鋭い視線で見得を切る姿は大変迫力があります。もう1つのスタイル「文劇」は、歌とセリフを中心に展開される舞台です。ペキンオペラという呼び名にふさわしく、優雅なセリフ回しと歌と音楽に酔う、夢のように美しい舞台が繰り広げられます。

舞台の幕が開くと、豪奢な衣装がまず目に飛び込んできます。カラフルな原色使いの生地に、金銀の糸で手のこんだ刺繍が施され、さまざまな模様が散りばめられています。その衣装に負けていないのが京劇独特の舞台メイク。普通のメイクでは考えられないほど、目を大きくくまどっているのが特徴で、俳優さんの目の動きがはっきりと分かります。まばたきやちょっとした瞳の動き、艶っぽい流し目など豊かで迫力ある表情から目が離せません。また、高く張りのある声で歌うような優雅なリズムのセリフ回しで、日常会話の中国語とはまったく違う語感を楽しめます。朗々と流れるようなセリフ回しから歌へと移行していくこともあります。京劇には中国楽器の生演奏がつきもので、中国独特の音を楽しませてくれます。日本でも数年前「女子十二楽坊」の演奏ですっかりおなじみになりましたが、京劇ではまた一味違った華やかな音色を聞くことができます。